【キャリア共奏 第0011号】
キャリアカウンセラーの濱野です。
今日は、仕事の「速さ」と「早さ」について、お話しします。
日々、どこからともなく(たいがいは上司から)降って湧いてくる仕事に追われ、忙しく過ごされている方も、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
こういう忙しい毎日の中で、「将来のキャリアを考えたほうが良い」と言われたって時間がない。
「スキルアップをしたほうが良い」と言われても、そんなことはわかっているけど時間がとれない。
これが本音なのではないかと思います。
自分の仕事の量や締切を、ある程度コントロールできれば良いのでしょうけれど、なかなか職場の環境が、それを許してくれないですね。
仕事をもっと効率的にできれば、もっと短時間で、楽に仕事が終るのに。
空いた時間で、プライベートを楽しみたい、将来に向けて時間を使いたい。
そういう思いで、マイクロソフトオフィスの高速技を覚えたり、ショートカットを覚えたり、メールでよく使う言葉を単語登録してみたり、様々な効率化の方法が世の中には溢れています。
これはこれで、すごく良いことだと思いますし、実際に作業が速くなるので、仕事が効率化されます。
私自身も、年に1度は、直近で発売されたエクセルの教科書等を買って、スキルのアップデートに心掛けているので、「作業を速くする」「作業を効率化する」ための取り組みは、欠かせないものとの認識をしています。
ただ、それ以上に日々の仕事で意識しているのは、「作業を早くする」ことです。
誰かに頼まれた資料作成や、自分で一から考えて作る提案資料等、作業は様々ですが、とにかく「早く手をつける」ことを意識しています。
できるだけ、最初の2割の時間に、5割程度まで終わらせることを意識しています。
なぜか? ですが、
手をつけてみないと、どの程度の時間が必要か判断・段取りがつかないこと
手をつけても5割くらい終わらせてみないと、残りの時間が見積れないこと
締切ぎりぎりになると精神的なプレッシャーが大きく、焦りから思考停止がおこり、余計に作業時間がかかること
他の人にお願いしたほうが格段に速い仕事でも、締切ぎりぎりになると頼みづらいこと
大きな方向性が間違っていた場合でも、早めに軌道修正できること
自分の今の知識でできる仕事か、調査が必要か否かが早い段階でわかること
作業を後回しにすると、その間に、たいがい別の仕事が降って湧いてきて、負担感が増すこと
・・・など、その効果ははかりしれません。
もし、「作業を速く」しても、いつも負担感が大きい、時間に追いたてられるように感じるのであれば、一度、「作業を早く」する(早く手をつける)ことを試してみてはいかがでしょうか?
同じ仕事内容であったとしても、締切ぎりぎりにやるよりも、早くやることで、仕事に対する自己コントロール感も格段に高まり、追いたてられる感覚を抑制することもできます。
将来のことに時間を使う、将来の自身のキャリアに思いを馳せる時間を創るために、是非、試して欲しいと思います。