【キャリア共奏 第0027号】
キャリア・カウンセラーの濱野です。
今週は、「知っていること」と「実践していること」は果てしなく違う、ということについて書いています。
そして、これを見ると、これを聞くと「それ知ってる!」と言う人も多いけれど、「実践していない」という人も多い事例の一つ目は、
時間管理のマトリックス(重要度と緊急度のマトリックス)
です。
知っている人が多いということは、様々な本や、セミナーやWEBで目に触れる機会も多いということなので、活用すると効果が高いと言えると思います。
初めて、この名前を聞いた方は、是非、これを機会に活用してみてください。
知っていても、日常的に活用(実践)している人はわずかなので、今からでも、その「わずか」な人の仲間入りが、できます。
このマトリックスは、あなたが取り組むこと、取り組んでいることを、緊急度と重要度で分類することで、
何をやらないか、何を任せるか、あるいは、緊急で取り組むことが何か、それが終ったら次に何をすべきか等の優先度を決める手がかりになります。
私は、もう20年以上、自宅の部屋の壁に、大きな紙に書いたマトリックスが貼ってあって、これから取り組むことをポストイットに書いては貼って、終わると剥がして、ごみ箱に捨てるを繰り返しています。
だからもう、私の人生には無くてはならないものになっています。
左上→右上→左下→右下と、Ⅰ~Ⅳの番号をつけると、
第Ⅰ領域は、「緊急で重要」なことになります。
この領域に分類された取り組みは、例えば、クレーム対応や締切間際の仕事、急ぎの報告資料作成などが、該当します。
ここは、もうやるしかないので、「すぐ始めて、すぐに終わらせる」と決めています。
第Ⅱ領域は、「緊急じゃないけど重要」なことになります。
この領域に分類された取り組みは、教養を高めるための読書や、スキルアップのための勉強会参加等、あるいは、人間関係作りとか、将来に向けて、中長期の視点で取り組みたいこと、取り組まなければいけないことが、該当します。
ここが一番重要な領域であり、私は「未来に向けた投資」と考えています。
ここに分類された取り組みをどれだけ実行できるかが、将来、どれだけ目標に近づけるか、ありたい姿に近づけるかに直結してくると思っています。
第Ⅲ領域は、「緊急だけど重要ではない」ことになります。
この領域に分類されるのは、重要でない電話とか、行きたくないお付き合いの飲み会とかが該当します。
私は、この領域に分類したものは、「片付ける、やめる、誰かに頼む、システムでできるようにする」ようにして、できるだけ、減らすように気をつけています。
ここで注意が必要なのは、第Ⅰ領域が終わったあとに取り組むべきは、重要でない第Ⅲ領域ではなく、第Ⅱ領域です。
第Ⅳ領域は、「緊急でも重要でもない」ことになります。
この領域に分類されるのは、TVのながら見とか、長時間のゲーム等が該当します。
私は、この領域に分類されるようなことは「絶対にやらない」と心に決めています。
このマトリックスを使うこと、そして、それぞれの領域に対して、自分がどういうスタンスで取り組むのかを決めておくことで、重要でない第Ⅲ、第Ⅳ領域に時間を使うことが激減し、「未来に向けた投資」の第Ⅱ領域にどんどん時間を使えるようになり、それとともに成長が加速していく、成長している実感が得られるようになりました。
「知っている」だけでなく、「今から実践する」ことで、自分の未来をよりよく変えて欲しいと思います。