【キャリア共奏 第0055号】
キャリア・カウンセラーの濱野です。
ステイホーム中の5月に開設したホームページ、そして、キャリアを共に奏でるために週5日発信し続けているこのブログが、元メジャーリーガーの松井選手の背番号に到達しました。
人は、例外や矛盾、そして思い込みに気付くことで、変化・自己変容が起こることがあります。
逆に、気付くことでしか人は変われない、と言えるのかもしれません。
自分が話した言葉と言葉の間で生じる矛盾
自分が話した言葉と現実(事実として起きていること)の間の矛盾(ギャップ)
などです。
例えば、何かに悩んだ時に受けたカウンセリングで、自分につらくあたる上司の悪口を言い続けた。
それでも、話していくうちに、ふと、上司が自分のことを大切にしてくれた記憶がよみがえり、「お世話にもなってきたんだよな」という言葉が、口からこぼれることもあるでしょう。
そんな時、「ああ、上司が自分に厳しいのは、自分を育てようと思ってくれていたからなんだ」と気付くことがあるかもしれません。
例えば、業務改革に一緒に取り組むことになったコンサルタントに、「うちの営業は、6割以上の時間、お客様先に足を運んでいる」と話した。でも、実際に業務時間をデータ化してみたら、3割しかお客様先に行けてなかったという事実が明らかになることもあるでしょう。
そんな時、「このギャップって何だろう? どこに問題があるのだろう?」と業務改革に向けたアクションへ繋がるかもしれません。
矛盾、例外、ギャップは、それが前向きなものであれ、後ろ向きなものであれ、気付くことに意味があり、
それが自分自身がプラスに変化するためのきっかけになる、ということだと思います。
カウンセリングの場面であれば、カウンセラーがそれを気付かせてくれるかもしれません。
自分ひとりだけでは気付けないことでも、カウンセラーに話すことで、そして話した言葉を伝え返され自分の話した言葉を、カウンセラーから聞くことで、
あるいは、話した言葉のなかに生じた例外を、カウンセラーがみつけて伝えかえされることで、自分が口に出した言葉の矛盾に、きっと気付かされることになるだろうと思います。
これらの例外・矛盾、そして思い込みに気付けることは、カウンセリングをうけることの、一つの大きな意義と言えると思います。
実はここ数日のブログでは、週末に受講した「ナラティブ・アプローチ入門」で教えて頂いた、
以下の3点について、自分自身に定着させるため、復習もかねて例をあげながら、言語化してみました。
「頷きや相槌によって、会話にリズムを刻む」
「無知の姿勢で聴く」
「例外(良い例外)を探しながら聴く、例外を見つけたら矛盾を伝えてみる」
今後のキャリア・カウンセリングの場で、しっかり活かしていければと思っています。