【キャリア共奏 第0041号】

キャリア・カウンセラーの濱野です。

例年ですと、お盆近くのこの時期には、信州の実家へ帰省するのですが、
今年は、小池知事曰く「特別な夏」ということで、東京の自宅で過ごすことにしました。

不謹慎かもしれないけれど、
「年に2回、帰省できるとして、あと何回、母親に会うことができるだろうか?」
そんなことを考えてしまいました。

平均年齢から考えると、両手で足りてしまうのではないだろうか・・・?

自分の親だけは、ずっと元気で長生きしてくれるような気がしていましたが、
よく考えてみると、その事実に、愕然とするものです。

親に会うことすら叶わない、この夏が、特別な夏にならないよう
数年後に、「コロナで帰省できない夏があったね」と、笑って振り返りたいものです。


私自身は、小学校4年生の時に病気で父親を亡くし、母一人で三人兄弟を育ててもらい、大学まで出してもらいました。
生かしてくれた母親には、感謝してもしきれないのです。

以前、一度だけ母親の口から、「お父さんが生きていたら、もっといい生活をさせてあげられたのに、ゴメンね」
と言われたことがあります。

でも、自分はそんなことを思ったことがなかったし、母親一人の生活しか知らないし、自分は十分幸せだったと、今も幸せだと、そう思っています。

自分のキャリアにおいて、「もし、父親がいたら」なんて、考えても仕方ないことですし、

「もし、父親がいたら」幸せな生活をしていないかもしれない。
今の生活も、仕事も選んでいなかったかもしれない。
これまで、めぐりあった人にも、出会っていなかったかもしれない。

そう思うと、今の自分のキャリアは、
生まれてから今までの、全ての出来事、全ての出会い、全ての時間、全ての選択の結果として紡がれた、私ひとりだけの物語。

そこから今の瞬間を切り取ったもの、と言えそうです。

すべては、無駄なことなどなかったし、過ぎることも、足りないことも、何一つなかった。

そう思います。


お盆が近づき、ステイホームでそんなことを考えていたら、いろんな方の人生の物語が描かれた「エッセイ」が、無性に読みたくなりました。

先程、近所の本屋さんに行って、気になる表紙、気になる題名の本を手にとって、とりあえず10冊ほど、大人買いしてきました。

明日以降、そのうちの何冊かを、紹介できたらと思います。