【キャリア共奏 第0065号】
キャリア・カウンセラーの濱野です。
昨日は、仕事のスピード感の非対称性で生じる違和感の増幅と、信頼感の低下(不信感)について、お話ししました。
今日は、優先度の非対称性についてお話しします。
仕事のスピード感に、個人の違いがあるのと同様に、仕事の優先度にも個人の捉え方の違いが、当然あります。
同じプロジェクトの中であれば、仕事の優先度に関する認識は、共通であるべきでしょう。
でも、仕事を依頼する人、仕事を依頼される人の場合、その優先度の捉え方に違いが生じる場合も多いでしょう。
仕事を依頼する人にとって最優先事項である場合、それに対するレスポンスは早く欲しいものです。
レスポンスがないと、「どうしたんだろう?」と心配になったり、「俺の依頼は後回し?」とイライラもするでしょう。
一方で、仕事を依頼された人にとっては、自分自身の仕事の中なかに割り込んできた、横並びの一つでしかありませんから、
依頼した人の気持ちなんて知るよしもなく、「時間がある時にでも回答すればいいか」なんてことになります。
少しましなケースでは、「来週以降に回答します」なんてメールを返信することもあるかもしれません。
この場合、依頼された人は文字通り「来週以降」と思って書いたメールでも、
依頼した人からすると「来週になれば、回答をもらえる」と、ある意味思い込んでしまうものです。
これらは、仕事の優先度の捉え方の違いにより発生する違和感と不信感です。
そんな時は、
依頼した人は、「きっと丁寧に対応してくれているんだろう」、「忙しいなか対応いただけるだけでもありがたい」と口に出して言ってみる。
依頼された人は、まずはレスポンスしてあげる。忙しくて後回しにする場合には、そのことを伝える。
「〇〇以降・・・」ではなく、「〇〇までに・・・」と期限をきってあげるなど、相手のことに、少しだけ思いを馳せて対応をしてみてはいかがでしょうか。
そんな少しのコミュニケーションでの気遣いで、仕事の優先度の捉え方の違いによる相手への違和感、不信感を和らげることができように思います。