【キャリア共奏 第0076号】
キャリア・カウンセラーの濱野です。
一定の年齢がくると、役職定年や定年退職等が規定されている企業は多いかと思います。
昨今では、定年退職の65歳までの延長や再雇用を義務付けたり、70歳までの延長を努力義務としたりと、シニアの雇用安定に関する法制面の整備も進んできました。
このような中、役職定年や定年退職を迎えるにあたり、今後のキャリアを見直そうとする方も増えているように思います。
では、キャリアの見直し(異動、転職等含め)をいつ検討し始めたら良いのか? です。
私の経験・意見では、「遅くとも50歳を過ぎたら」、キャリアの見直しは、一度は実施したほうが良いと思います。
「結果として」、今の仕事にやりがいを感じているから続けよう、ということであれば、それはそれで良いし、
本当は、もっと別の仕事をしたかったことに気付いたのなら、別の道を探せば良いと思います。
ここで重要なのは、
「遅くとも50歳を過ぎたら」
ということと
「結果として」
という二つのキーワードです。
■「遅くとも50歳を過ぎたら」
会社に決められた節目で見直すのでは遅いということにつきます。
年齢が上がればあがるほど、選択肢(求人)の幅も量も狭くなるということ、
そして、他にやりたい仕事が見つかったからといって、すぐにその仕事ができるわけではないということです。
新たなスキル習得が必要になるかもしれない、しかも今の仕事を続けながら。
そうこうしているうちに、節目の年齢になって、時間的な余裕もなくなり、さらに選択肢が狭くなりかねません。
■「結果として」
会社ではなく、キャリアの選択を自分で行ったか否かにつきます。
いくら法制面の整備が進んでいるとはいえ、
雇用維持を目的とした雇用を続けるだけの耐力が、企業にもなくなってきているように思います。
そんな中にあって、今の仕事を続けるにしろ、続けないにしろ、年齢に関係なく目的意識や向上心を持ち続ける必要があるでしょう。
続ける場合は、惰性ではなく、一度、キャリアの見直しを行って、自分自身でキャリアを選び直す必要があると思うのです。
「これからも今の仕事でがんばっていく」ことを選択する(決意する)必要があると思うのです。
これらのことを意識して、キャリアの見直しについて、躊躇なく、先延ばしすることなく、取り組んで頂きたいと思います。