【キャリア共奏 第0072号】

キャリア・カウンセラーの濱野です。

昨日は、TV番組で紹介されていたHSP(Highly Sensitive Person)を例にとり、

精神的な側面・状態について、ひとたび「言葉」「名前」が与えられると、本来は、個人個人で千差万別であることでも、一般化して捉えるようになってしまう。逆に、「言葉」「名前」に当てはめようと、それらしさを探索するようになってしまう 。

ということをお話しました。

※くどいようですが、HSPについて批判する気持ちは皆無であり、「名前」の影響を説明するための一例として挙げたにすぎません。

今日も続けます。

HSPには5人に一人以上が該当する、つまり2割を超えるということなので、

同じくらいの確率でヒトを分類する、別の「言葉」「名前」を考えてみたいと思います。


例えば、血液型。

日本人は、時々、人の特徴を血液型に紐づけて分類することがあります。

「彼はB型だから、大雑把」、「彼女はA型だから、細かい」とか

私はB型で、B型の特徴は・・・と書かれていると、なんとなくそんな気になってしまうものです。

つまり、

「B型」と聞くと、「この人は、こんな性格、特徴があるんじゃないか?」

という一般化をしてみたり、

「この人は、こんな性格、特徴がある」だから、「B型なんじゃないか?」

といった分類あるいは、探索が始まります。

血液型を、このような分類に使うのは日本人だけみたいなので、本来は、意味があることのか否かもわからないです。

でも、「B型」という「名前」が与えられ、名前に意味づけがされ、それが社会的にそれなりに肯定されると、私もそうですが、そんな気になってしまう。


それだけ、「言葉」「名前」が与えるインパクト、力というのは、強大なのだと思います。


本来は、個人個人で千差万別であることでも、一般化して捉えてしまう。

「言葉」「名前」に当てはめることで、ある意味、安心感が得られるので、結果として、そこから先の個人個人の違いを理解せず、ないがしろにしてしまう。

そんなことが起こりえる、実際に起こっているのではないかと思います。


昨日のブログに、

このところ「言葉」あるいは「名前」について深く考えたり、注意深く扱ったりすることが多くなった。

ということを書きました。

「言葉」「名前」が与えるインパクト、力にできるだけ引きずられないように、一般化して捉えないように、
注意深く、個々の人が、どんな意味で、その言葉、名前を使っているのかにまで興味をもち、思いを馳せ、

コミュニケーションがとれたら素敵だなと思うし、

キャリアカウンセリング等の場で、相談者のみなさんの話を、そんな姿勢で聴いていきたいと思います。